
こんにちは、大林(プロフィールはこちら)です。
「就活中なんですが、大企業に就職した方が安定しているでしょうか?」
「転職活動をしているのですが、どういった会社が良いでしょうか?」
こんな疑問を解消するヒントになればと思い、今日は、就職先の決め方について解説します。
生き残るのは、強い者でもなく、賢いものでもなく…?
いきなり結論から申し上げますが、私は、「変化を良しとする会社(変化に対応できる会社)」に入社することをお勧めしています。
進化論で有名なチャールズ・ダーウィンの名言にも、こんなものがあります。
最も強い者が生き残るのではなく、
最も賢い者が生き延びるでもない。
唯一生き残るのは、『変化できる者』である。
今の時代、そしてこれからの時代。
世の中の変化は、どんどん速く、大きくなっていくでしょう。
その中で生き残っていくには、「変化できる者」である必要があるのです。
ここでは分かりやすく、大企業と中小企業を比較しながら、話を進めていきたいと思います。
大企業(大手)の特徴について
(1)変化に対応しづらい
大企業(大手)は、大きな変化や、速い変化が苦手です。
大きな船は、進路変更に時間がかかりますよね。
それと同じです。
なぜ大企業が変化に弱いのか?と言うと、意思決定が遅いからです。
- 社内向けの報告書の作成に時間が取られる
- 報告だけの定例会議に、多くの人が時間を奪われている
こういった、いわゆる大企業病になってしまうと、現状維持を優先し、変化を避けるようになります。
(2)あなたが身につけられるスキルが固定されてしまう
大企業になればなるほど、分業体制が整っています。
その方が、会社全体の効率が上がるのですが、困ったことも起こります。
それは、「あなたが身につけられるスキルが、固定されてしまう」ことです。
変化の時代に対応するには、会社はもちろん、あなた自身もその変化に対応する必要があります。
以下のグラフを見ても分かるように、企業の寿命は、どんどん短くなっています。
つまり、1つの会社に頼ることができない、ということです。
いろいろな会社を渡り歩くことになります。
業界・業種が大きく変わることもあるでしょう。
そういった時に、固定化されたスキルしか身に着けていない人は、渡り歩くのが難しくなることが予測されます。
(3)「大企業=安定」という幻想は崩壊した
いまや、「大企業=安定」という図式は、幻想と言えます。
シャープ、パナソニック、東京電力など。
大手で安心、と言われていた大企業が、軒並み不安定になってきている時代です。
変化が速い今の時代、未来を予測するのがどんどん難しくなってきています。
ほんの10年前でも、スマートフォンが今ほど流通している世の中を、想像すらできなかったでしょう。
たった10年後でさえ、予測困難なのです。
その中で、変化に対応しづらい大企業が苦戦するのは、ある意味必然とも言えるかもしれません。
中小企業・ベンチャー企業の特徴
(1)変化に対応できる、速い
中小企業やベンチャー企業の、最大の強み。
それが、「小回りがきく」ことです。
大企業のように、組織が複雑になっていないので、意思決定も速い。
業務を効率化したり、新たな分野に参入したりと、変化を良しとする社風がある。
こういった点は、大企業にはない、大きな魅力と言えます。
(2)幅広いスキルが、自然に身につく
中小企業やベンチャー企業は、一人の人間が、複数の役職を兼務していることが多いものです。
と言うか、大企業のようにマンパワーが豊富ではないので、兼務せざるを得ないとも言えるのですが、これが良いのです。
この経験が、あなたのスキルに磨きをかけます。
これからの時代、「1つの専門スキルを身につければOK」という訳にはいきません。
書籍「ワーク・シフト」で有名なリンダ・グラットンは、こんなことを言っています。
ゼネラリストから「連続スペシャリスト」へのシフトです。
世界中の人々がつながり合う世界では、広く浅い知識や技能を持つゼネラリストより、専門技能を持つスペシャリストが評価されます。
それも状況に応じて柔軟に専門分野を変えられるよう、複数の分野にまたがって専門技能を習得し続ける姿勢が求められます。
また、個人の差別化が難しくなるので、セルフマーケティングを行うことも重要になると思いますね。
引用: https://www.worksight.jp/issues/417.html
ゼネラリストから「連続スペシャリスト」へ。
これは、今後のキーワードと言えるでしょう。
(3)主導権を握れる
中小企業やベンチャー企業は、大企業よりも社員数が少ないです。
これはつまり、相対的に見て、「あなたの発言力が強い」ということでもあります。
社員1000人の中での発言力は、1000分の1になってしまいますが、
社員10人の中での発言力は、10分の1です。
発言力が強いということは、すなわち、「主導権を握れる」ということです。
近年、欧米では、優秀な人ほどスタートアップの会社に好んで入社しています。
そして、そこで経験を積んで、独立起業したりする人が多いのです。
人生の主導権を握れないと、いつまでたっても、他人の人生の脇役として生きることになります。
あなたの人生の主役は、あなた自身です。
主役の座を取り戻しましょう。
大事なのは、会社規模ではなく、「変化」に対する姿勢
ここまでは、話を分かりやすくするために、大企業と中小企業を比較してお話してきました。
しかし、私はなにも「大企業はダメ」「中小企業・ベンチャー企業がいい」と言っているのではありません。
大事なのは、会社規模ではありません。
その会社の、「変化」に対する姿勢が大事なのです。
実際、大企業の中でも、積極的に変化を取り入れて、変わろうとしている企業もあります。
「ワーケーション」を導入したJAL
例えばJALでは、ワーケーションという制度を導入しました。
ワーケーションとは、「ワーク + バケーション」の造語です。
簡単に言うと、「旅先で仕事をする」ということです。
これによって、以下のようなメリットがあります。
- 仕事のモチベーションがアップする
- リラックスして仕事ができるので、生産性が高まる
- いつもと違う環境で仕事することで、新たなアイデアが湧く
- 家族との質の高い時間を確保できる
このように、積極的に変化を取り入れようとする大企業は、今後も増えてくるでしょう。
就職先を決める時には、その会社で最近起こった「働き方」についての好ましい変化に注目するのもポイントと言えますね。
まとめ:「安定」の概念が変わる
いかがでしたでしょうか。
これまでは、「安定=変わらないこと」というイメージが定着していました。
しかし、ダーウィンに言わせれば、変わらないことは、衰退しているのと同じです。
これからは、「安定=柔軟に変化できること」に、イメージがシフトしていくと思います。
私自身、人生全体を通じて「変化を楽しむ」姿勢で、生きていこうと思います。
参考になれば幸いです。
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